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2025年秋から小泉八雲・セツ夫婦をモデルにした、連続テレビ小説「ばけばけ」が放送されます。
明治時代の文豪・小泉八雲は、雪女・耳なし芳一などで有名な『怪談』や
紀行文『知られぬ日本の面影』をはじめとする数多くの名作を生み出しました。
しかしそれら名作誕生の背景に、妻セツの存在があったことはあまり知られていません。
八雲がセツと出会い、ともに過ごした島根での日々が後の作品の原点になっています。
二人が見た島根の風景、夫婦で紡いだ物語のゆかりの地を訪れて、
八雲とセツが見つめた日本の心や魅力を再発見する旅に出かけてみませんか。

小泉八雲とセツのプロフィール

profile
小泉八雲

小泉八雲

Lafcadio Hearn, 1850-1904

小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)は、1850年にギリシャで誕生し、幼少期をアイルランドで過ごしました。
若い頃に両親の離婚や左目の失明など困難の多い人生を送りますが、19歳でアメリカに渡った後、徐々にジャーナリストとして実績を重ね活躍するようになります。
ニューオリンズ時代に見た万博や英訳『古事記』を通して日本文化に魅了され、1890年に来日、松江の島根県尋常中学校・師範学校の英語教師として赴任しました。
八雲は妻セツの助けを借りながら、そこで出会った日本の伝統的精神や文化を、数々の作品に昇華させました。

小泉セツ

小泉セツ

Koizumi Setsu, 1868-1932

小泉八雲の妻セツは、1868年に松江藩の士族の名家に誕生しました。生後間もなく同じ士族の親戚である稲垣家の養女となり大切に育てられます。しかし明治維新後士族は没落し、セツの家庭も生活は困窮。
勉強が好きで優秀でしたが、家族のため泣く泣く進学をあきらめ、機織りをしながら一生懸命に家計を支えました。
そんな中、セツは八雲の身の回りの世話をするため住み込みで働くようになり、それが縁となって二人は結婚します。
子どもの頃から物語好きだったセツは、語り部として、また創作活動を支えるパートナーとして夫の力になっていきます。

小泉八雲とセツゆかりの地をめぐる

小泉八雲とセツゆかりの地をめぐる

小泉凡館長

小泉凡館長

小泉八雲の曾孫
小泉八雲記念館館長

最初に訪れたい小泉八雲記念館

最初に訪れたい小泉八雲記念館

私は八雲とセツの曾孫として東京に生まれました。1987年に、神々の気配を感じる湖畔の城下町、松江に魅了されて移住。2016年から小泉八雲記念館の館長をつとめています。
当館は、八雲や妻セツに関する資料を展示・公開する施設です。八雲の没後、松江出身の岸清一博士や八雲の愛弟子たちの募金活動によって、1934年に開館しました。2016年に増床、リニューアルして、展示を一新。八雲の「オープン・マインド」をコンセプトにその人生や事績を解説しています。また直筆原稿や初版本のほか、愛用の机・椅子・衣類などの遺愛品を中心に、百数十点以上を展示しています。
展示を通して当時の八雲とセツの暮らしや人生の足跡をたどり、さらに隣接する小泉八雲旧居をはじめとするゆかりの地を訪ねていただき、二人が愛した古き良き日本の面影を再発見していただければと思います。

小泉八雲記念館

小泉八雲記念館

住所:島根県松江市奥谷町322 [ MAP ]
TEL:0852-21-2147
詳細を見る >
優先入場ができる入館券

館内の様子

館内の様子

八雲愛用の虫かご

八雲愛用の虫かご

展示室

展示室

心に刻まれた忘れがたい島根の風景とセツとの縁

心に刻まれた忘れがたい島根の風景とセツとの縁

松江大橋

八雲の記憶に残る松江大橋の下駄の響き

宍道湖

霞たなびく幻想的な宍道湖の光景

1890年8月、八雲は「神々の国の首都」と呼んだ松江で暮らし始めます。そこでの生活は八雲の心に鮮やかな記憶として焼き付けられます。
八雲は来日後初めて発表した著書『知られぬ日本の面影』の中で、松江の一日を感慨深く記しています。朝は脈打つような米つきの音で目覚め、続いて響きわたる鐘の音。山々と宍道湖にたなびく朝もや、朝日に向って柏手を打つ姿、そして松江大橋を渡る人々の下駄の音など、五感を駆使して感じた松江の風景が生き生きと描写されています。
偏見のない開かれた精神(オープン・マインド)で人々の日常生活を見つめることにより、八百万の神々が息づく古からの伝統文化や誠実であたたかい人情などの中に、「古き良き日本」の姿を見出したのでした。松江での暮らしは、その後どこへ行っても日本の原風景として八雲の心奥深くに残り続けました。

日常の中で発見した日本の伝統的精神や文化

日常の中で発見した日本の伝統的精神や文化

洞光寺の鐘の音
『知られぬ日本の面影』に登場する鐘の音は洞光寺のもので、八雲はその鐘の音を「仏教ならではの高らかでかつ柔らかい音」と表現しました。
月照寺と並び八雲が好んだ寺で、著書に度々登場します。またイギリス・マレー社発行の旅行ガイドブックに「松江で訪れるべき場所」として紹介しました。
尼子清定公・経久公開基の寺で月山富田城の下にあったものが、松江移城と共に松江へ移転してきました。
住所:島根県松江市新町832
TEL: 0852-21-5807
龍昌寺の微笑する地蔵
八雲は寺町通りに面した数々の寺を訪ね、そこでは「夢見るごとき観音や微笑している地蔵を見つけることができる」と記しています。
八雲はこの寺で、当時の著名な彫刻家・荒川亀斎が作った地蔵を見つけ、感銘を受けました。
その地蔵は罹災により壊れてしまいましたが、復元され、現在小泉八雲記念館に展示されています。
住所:島根県松江市寺町136
TEL: 0852-21-6256
こどもの守り神 児守稲荷神社
松江藩主から賜った「児守」という名から「こども稲荷」と呼ばれたこの神社の、願掛けの絵や文に興味を持って八雲はよく訪れました。
風呂に入る時や髪をそる時に子がだだをこねないように等、親の素朴な願いが拝殿の扉一面に貼られていました。
遷宮により八雲当時とは位置も向きも異なっていますが、社殿前には今も親や子の願い事を記した紙絵馬が、たくさん貼られています。
住所:島根県松江市石橋町74
TEL: 0852-21-9337

松江での暮らしとセツとの出会い

松江での暮らしとセツとの出会い

最初の住まい富田旅館跡
松江に到着した八雲は、最初の宿として大橋川沿いの富田旅館(現・大橋館隣)に約3ヶ月間、その後宍道湖に近い二番目の住まいで約7ヶ月過ごしました。しかし、初めて迎えた豪雪の冬に、八雲は体調を崩し寝込んでしまいます。
そんな八雲の身の回りの世話をするため、1891年初め、知人の紹介でセツがやってきました。これが二人の運命の出会いでした。
住所:島根県松江市末次本町
英語教師を務めた尋常中学校跡
八雲は島根県尋常中学校と師範学校の英語教師として、1年余り教鞭をとりました。西洋的な先入観にとらわれず愛情をもって接する八雲は、生徒や周囲の人々から「ヘルン先生」と呼ばれ親しまれていました。
後日松江を去る際にこの期間を振り返り、「常に周囲からは変わらぬ優しさ、温かさにふれてきた。間違っても不快な言葉を口にする人は一人としていなかった」と感動をこめて記しています。
住所:島根県松江市殿町8-1
ビールを購入した山口薬局
八雲は、毎晩和菓子をつまみにビールを飲むことを楽しみにしていたといいます。
当時の松江でビールを扱っていたのは、橘泉堂山口卯兵衛商店(山口薬局)だけでした。
1772年創業で、現在の建物は明治時代中期に建てられたレトロな歴史的建造物。店内には昔の薬箪笥や、蔵から出てきた古い薬瓶・ガラス製品などが並び、まちかど博物館として展示もしています。
住所:島根県松江市末次本町34
TEL: 0852-21-2700

八雲の世話をするためにやってきたセツでしたが、困難を通過してきた人生や物語好きなど、互いの境遇や好みが似ていることもあり、二人はしだいに信頼を深めていき、やがて夫婦として生活を共にするようになります。
八雲は、セツが困窮する親族のために懸命に働く孝行な姿や、ともすれば世間から誤解されかねない立場を承知の上で来た覚悟に、心を動かされたのではないかと思われます。
一方セツは、八雲を「ごく正直者でした。微塵も悪い心のない人でした。女よりも優しい親切なところがありました」と紹介しており、その人柄に親しみを感じていたことがうかがえます。
二人は手狭になった大橋川沿いの二番目の住まいから、三番目の住まいである松江城北の武家屋敷(現・小泉八雲旧居)へ引っ越します。

八雲とセツの家庭生活の面影が残る小泉八雲旧居

八雲とセツの家庭生活の面影が残る小泉八雲旧居

小泉八雲旧居

庭のある武士の屋敷に住むことを願っていた八雲は、念願かなってセツと共に約5ヶ月間暮らします。堀端にあるこの武家屋敷を、八雲はとても気に入っていました。学校から帰るとすぐ和服に着替え、座布団に座ってキセルでたばこを吸ったり、食事は箸で食べるなど、何事も日本人と同じように暮らすことを好みました。
「日本に、こんな美しい心あります。なぜ、西洋のまねをしますか。」というのが八雲の考えでした。
小泉八雲旧居には八雲愛用の背の高い机も再現され(実物は小泉八雲記念館に展示)、座って八雲の目線を体感することができます。

小泉八雲旧居

屋敷は庭に囲まれており、八雲はよく浴衣と庭下駄で散歩しました。
池にヘビがやってくると、カエルを食べないよう自分の食事を分けてやったなど、八雲のエピソードをセツは愛情深く伝えています。
セツとの生活を通して、八雲は日本の原風景や日常生活の美しさを再発見します。松江の自然や四季折々の風景は、その後の作品に大きな影響を与えています。

小泉八雲旧居

住所:島根県松江市北堀町315 [ MAP ]
TEL:0852-21-2147
詳細を見る >
優先入場ができる入館券

小泉八雲旧居

庭の花や池のカエル

当時の姿をそのまま保存

当時の姿をそのまま保存

八雲が愛した庭

八雲が愛した庭

小泉八雲旧居

愛用の机と椅子のレプリカ

小泉八雲旧居

住所:島根県松江市北堀町315 [ MAP ]
TEL:0852-23-0714
詳細を見る >
優先入場ができる入館券

二人は出会って互いに心の安住の地を得た

二人は出会って互いに心の安住の地を得た

当時はまだ珍しい国際結婚でしたが、セツは子どもの頃に出会ったフランス人から、虫眼鏡をもらい、宝物として大切にしていました。その記憶から外国人への抵抗感があまりなかったようです。
一方言葉の壁は大きく、セツは英単語帳を作るなど努力したものの、使いこなすまでには至らず、やがて二人は日本語の単語をつなげて会話する、独特な「ヘルン言葉」で意思疎通をするようになります。
ある時、物語が好きだったセツが怪談話を語って聞かせると八雲は大変喜び、セツの「語り部」としての素養を見出しました。セツが語る民話や怪談を、八雲が再話して作品を次々に生み出し、『怪談』へと昇華させていきます。

八雲の代表作『怪談』は「KWAIDAN」とつづられていますが、セツの出雲なまりをそのまま表記したものと言われています。
八雲もセツも幼少時から苦労を重ねてきましたが、夫婦となってはじめて「あたたかい家庭」と出会い、ようやく心の安住の地を得ることができました。セツは夫のことを誰よりもよく理解し、彼の役に立つことに喜びと生きがいを感じる日々でした。
晩年に、八雲はセツを本棚の前に連れて行き「この本、みなあなたのおかげで生まれましたの本です。世界で一番良きママさん」と妻への感謝を表したと言います。

八雲とセツゆかりの品

八雲とセツゆかりの品

虫眼鏡

虫眼鏡

織見本帳

織見本帳

英単語帳

英単語帳

小物

小物類

姿見

姿見

怪談

セツの支えで誕生した
『怪談』

小泉八雲記念館展示品より

松江城周辺の八雲ゆかりの地を歩いてみよう!

松江城周辺の八雲ゆかりの地を歩いてみよう!

マップ

八雲とセツが旅した思い出の場所

松江エリア

八雲はセツや、尋常中学校の教頭で友人の西田千太郎などとともに様々な場所へ出かけ、さらなる日本人の民間信仰、死生観などにふれていきます。

加賀の潜戸
加賀の潜戸は荒波にうがたれた海食洞門で、美しい海と神話に彩られた新潜戸に八雲は感嘆しました。思わず飛び込んで泳ごうとして、神聖な場所だからと周囲に止められ、しぶしぶあきらめたそうです。
旧潜戸の「賽の河原」で、夭折した子供が積んだとされる小石の塔が並ぶ不思議な光景に、深い関心を寄せます。八雲は、子供たちの魂を守り救ってくれる存在としての地蔵に強い愛着を感じています。
住所:島根県松江市島根町加賀
TEL:0852-55-5720(松江観光協会島根町支部)
八重垣神社
八重垣神社は、昔から縁結びの神様として人気でした。夫婦愛を象徴する連理の玉椿や、古杉が生い茂る古代の森にある鏡の池に、一厘銭を載せた紙の小舟(当時)を浮かべ、沈む時と場所で恋愛の行方を占う様子などを八雲は興味深く紹介しています。
セツも若い頃この縁占いを行い、友達はすぐ近くに沈み自分のは遠くで沈んだといいます。まるで八雲と結ばれる運命を暗示していたかのようです。
住所:島根県松江市佐草町227
TEL:0852-21-1148
美保関
卵好きの八雲が、美保神社の神様は鶏嫌いで美保関では鶏はタブーだと聞き、何食わぬ顔で卵を頼んでみたら「アヒルの卵ならあります」と出してくれた茶目っ気あるエピソードを紹介しています。
遠く美保湾の向こうに大山も見える美しい港町を八雲は愛し、三回も訪れています。セツと共に滞在した旅館「島や」の跡地は小泉八雲公園になっていて、夫婦と長男一雄のレリーフがあります。
住所:島根県松江市美保関町美保関608(美保神社)
TEL:0852-73-0506

出雲エリア

『古事記』を愛読した八雲は、神々の国・日本の中でも一番神聖な地とされるのが、出雲の国であると紹介しています。

出雲大社
1890年、八雲は外国人として初めて、出雲(杵築)大社の本殿へ昇殿を許されました。特別に許可された人以外は、日本人でも本殿に昇殿することはできません。千家尊紀宮司の案内により、本殿内部や宝物、神火をおこす様まで紹介してもらいます。
八雲は神聖な境内、宮司や神官たちの衣裳や所作、古代から続く祭祀など、初めての体験に深い感銘を覚え、日本人の魂の奥底にふれた感動を記しています。
住所:島根県出雲市大社町杵築東195
TEL:0853-53-3100
日御碕
セツは、八雲が好きな場所として、松江、美保関と並び日御碕を挙げています。
出雲大社を訪れた際に、西洋人でまだ訪れた者はいないだろうからと勧められ、セツとともに稲佐の浜から漁船で日御碕へ向かいました。断崖に沿って岩礁の間の迷路を縫うように進み、日御碕神社に到着。小野尊光宮司にもてなされ、この時初めてもずくを食べたそうです。
住所:島根県出雲市大社町日御碕455(日御碕神社)
TEL:0853-54-5261
稲佐の浜
1891年の夏、八雲はセツや友人の西田千太郎とともに、大社の町で半月ほど滞在しました。
海が好きな八雲は稲佐の浜で海水浴を楽しみ、この場所を大国主命の国譲りなど神話ゆかりの神聖な地として紹介しています。また、そこで見た精霊船の美しさも記しています。
きれいな弧を描いて伸びる海岸線は、日本の渚百選にも選ばれています。
住所:島根県出雲市大社町杵築北2844-73
TEL:0853-21-9466(出雲観光協会)

隠岐エリア

1892年に八雲とセツは初めて隠岐へ旅行し、島根の中でも特に純朴で正直・親切な土地柄に魅了されます。後に東京で暮らしながらも、八雲は家を建てるなら隠岐や出雲に建てたいと、島根を懐かしがっていたといいます。

八雲広場(海士町)
八雲は隠岐の中でもとりわけ菱浦が気に入り、菱浦湾畔にあった岡崎旅館に滞在しました。
鏡のように穏やかな入り江を見て「鏡ヶ浦」と名づけ、水泳を楽しんだと言われています。
現在、跡地は小さな公園となり、石碑や夫婦像が建てられていますが、セツの像は世界でここにしかありません。また八雲にちなんで、海士町には「ハーン」という地域通貨があります。
住所:島根県隠岐郡海士町福井
TEL:08514-2-0101(海士町観光協会)
玉若酢命神社(隠岐の島町)
隠岐の島町では玉若酢命神社へ立ち寄りました。隠岐国の総社であり、独特な馬入れ神事が有名です。
八雲は神社の参道に立つ大杉にふれ、800年以上前に尼僧によって植えられたという伝承や、この杉の木で作った箸で食べると歯痛になることもなく、長生きをすると言われていることなど紹介しています。
億岐家宝物殿には、八雲の手紙やキセル、双眼鏡が展示されています。
住所:島根県隠岐郡隠岐の島町下西701
TEL:08512-2-7170
黒木御所阯(西ノ島町)
西ノ島は、隠岐を代表する景勝地・国賀海岸があり、絶景やアクティビティが楽しめる島ですが、歴史上では、後醍醐天皇が配流になった地であり、脱出までの1年余りを過ごされた行在所と伝えられている黒木御所阯があります。
八雲もこの後醍醐天皇ゆかりの場所を訪れました。別府の風景について、入り江に沿って茅葺の家々が並んでいる絵のような漁村と例えています。
住所:島根県隠岐郡西ノ島町別府
TEL:08514-7-8888(西ノ島町観光協会)

八雲に関連するスポット情報

島根県内には、この他にも八雲に関する
スポットが多くあります。

八雲とセツが紡いだ怪談・奇談ゆかりの地をめぐる

八雲とセツが紡いだ怪談・奇談ゆかりの地をめぐる

セツは八雲のために民話や怪談を語り、八雲はセツの考えも取り入れながら、二人の共同作業によって多くの作品を創作しました。
「怪談には一面の真理がある」という考えを持っていた八雲は、単に恐ろしい怪談を描くのではなく、その話の中に普遍的なものを見出そうとしていました。
ここでは、八雲とセツがつづった物語を中心に、島根にある怪談・奇談ゆかりの地を紹介します。

松江ゴーストツアー

「怪談のふるさと松江」には数多くの怪談が語り継がれており、八雲の怪談や地元に伝わる怪談の舞台をめぐるゴーストツアーが開催されています。
めぐるスポットの中でも有名なのが清光院の芸者松風の話。八雲が紹介した怪談ではありませんが、今もなお、親から子へ伝えられています。
松江ゴーストツアー詳細 >

松江ゴーストツアー

【松江怪談】芸者松風の幽霊 清光院

清光院

【松江怪談】芸者松風の幽霊 清光院

– story –

その昔、恋人のいる芸者・松風を横恋慕した侍が追いまわします。松風は懸命に逃げましたが、清光院の石段を駆け上がる途中、嫉妬に狂った侍に斬りつけられ力尽きてしまいました。階段に残った血は拭いても、削っても消えず、夜になって位牌堂で松風の謡をうたうと亡霊が現れると噂されたといわれます。

清光院
住所:島根県松江市外中原町194
TEL:0852-21-2912

マップを見る >

現地で楽しむ八雲・怪談ワールド現地で楽しむ八雲・怪談ワールド

八雲とセツが出会い、そして夫婦として暮らした島根には、今なお二人の思い出が息づいています。
その思い出の地・物語の舞台を訪ねて、二人が見た風景を眺め、音に耳を傾け、好きだったものを味わい、歩んだ道をたどりながら、現地でしか体験できない、八雲・怪談の世界を満喫する旅はいかがでしょう。

おすすめモデルコース

【松江・出雲エリア】
初めての方におすすめ!1泊2日王道コース
モデルコース DAY1
モデルコース DAY2

体験ツアー

2人が出会い暮した地をめぐる周遊バス

ばけバス
~小泉八雲とセツゆかりの地を訪ねて~

ばけバス
ばけバス

小泉八雲とセツが出会った城下町・松江をバスでめぐる体験ツアー。車がなくても土地勘がない人も、気軽に巡礼できる楽々半日プラン(約3時間半)です。特急やくもラッピングバス(一部、除外日あり)に乗って、二人が愛した思い出の場所を「観光ガイド」がわかりやすくご案内!松江駅や玉造温泉から出発し、土日祝を中心に、1日2便運行される便利なスケジュールとなっています。参加者にはもれなくオリジナルステッカーのプレゼントがあります。

期間: 2025年10月11日~12月21日、2026年3月21日~29日(土・日・祝日)※11/1・3/28除く
募集: 1回あたり40名(最少催行人員1名)
行程: 午前コース玉造温泉ゆ~ゆ・松江駅⇒城山稲荷神社⇒小泉八雲記念館・旧居⇒八重垣神社⇒松江駅
午後コース松江駅⇒城山稲荷神社⇒小泉八雲記念館・旧居⇒八重垣神社⇒松江駅・玉造温泉
料金: (大人・子ども同額)松江駅発着:3,500円 / 玉造温泉発着:4,000円
その他、JR西日本「tabiwaトラベル」内の「小泉八雲とセツゆかりの地しまね旅」特設サイトにて、
周遊観光に便利なコンテンツをご用意! [HP]
【問合せ】株式会社 日本旅行TiS松江支店
TEL:0852-22-0011
営業時間:10:00~17:00(土・日・祝 休み)

八雲

― もっと楽しむ体験ツアー ―

グルメ

八雲に愛された絶品グルメを楽しむ

小泉八雲 縁-ゆかり-の料理

小泉八雲 縁の料理イメージ

『拝啓 小泉八雲様 セツ様』料理

小泉八雲 縁の料理イメージ

大好物だったプラム・プディングを再現

八雲が歩んだ「縁ある国の料理」をテーマに、シェフの感性で作り上げるサンラポーむらくものオリジナルコース料理です。
八雲の好物である、玉子・牛肉・うなぎ・牛乳を素材とした、こだわりの料理『拝啓 小泉八雲様 セツ様』。八雲・セツ夫妻が大社滞在中に食した料理を、当時の記録をもとに再現・アレンジした『杵築』。また八雲が執筆した料理本のレシピを参考にしたメニューや、八雲につながる4つのイメージカラーのオリジナルドリンク、イギリスから取り寄せるほど好きだったプラム・プディングなど、豪華な創作料理の数々を心ゆくまでご堪能ください。
詳細は公式サイトをご確認ください。(コース料理は5日前までに要予約)

小泉八雲 縁の料理 詳細 >

サンラポーむらくも [HP]
住所:島根県松江市殿町369番地
TEL:0852-21-2670

「小泉八雲 縁の料理」をご家庭でも味わえるレシピを特別公開!
小泉八雲 縁のレシピ集
(PDF:2.9MB)

― もっと味わうゆかりの地グルメ ―

お土産

八雲ゆかりのお店を訪ねて

八雲お気に入りの羊羹を再現

ハーンの羊羹
一力堂

八雲は甘いものが大好きで、特に羊羹はお気に入りの一品でした。東京へ移住後も、妻セツはその味を懐かしみ遠路松江から羊羹を取り寄せていたと伝えられています。
このエピソードを八雲の孫、小泉時氏から聞いた一力堂の当主は、先々代の6代目高見作兵衛が明治16年に記した製法書の配合により往時の羊羹を再現。当時の羊羹は餡の割合が多く、現在売られている羊羹よりも柔らかい食感が特徴です。小泉時氏の提案により商品化され、セツがお正月には必ず取り寄せたという白いんげん豆原料の紅羊羹と、小豆を使った小倉羊羹の2種類が「ハーンの羊羹」として平成9年に発売されました。ゆかりの地を巡りながら、歴史が息づく特別な味わいをお楽しみください。

一力堂 [HP]
住所:島根県松江市末次本町53
TEL:0852-28-5300

羊羹

【豆知識】「飴を買う女」の店のモデル?

八雲が紹介した「飴を買う女」の話では、ある女が夜な夜な飴屋から水あめを買っていきます。
当時松江で唯一飴を売っていた店は「因幡屋」と呼ばれ、大雄寺にも近かったことから、飴を買う女に登場する店は因幡屋がモデルだったと考えられています。
その後場所も店名も変わり、現在は和菓子の老舗「桂月堂」として銘菓を提供しています。

桂月堂

桂月堂 [HP]
住所:島根県松江市天神町97
TEL:0852-21-2622

― 楽しい旅の思い出をお土産に ―

トピック

連続テレビ小説「ばけばけ」展 
カラコロ工房で開催!(入場無料)

2025年 12月8日(月) ~ 2026年 3月31日(火)
「ばけばけ」展チラシ
小泉八雲と妻・セツが愛した地・島根で「ばけばけ」の世界を辿る。

松江の没落士族の娘 小泉セツ をモデルにした物語。 連続テレビ小説「ばけばけ」の世界観を体感していただけるドラマ展を開催いたします。
本展では、ドラマの世界観を一枚の地図に凝縮しました。番組紹介のパネルや、ドラマの中で実際に使用された衣装や小道具、ドラマで登場したセットの写真をタペストリーで再現した、フォトスポット等を展示。
ドラマの舞台の地である島根県で、「ばけばけ」の魅力を感じていただけます。

場所 :カラコロ工房B1Fギャラリー1
    (松江市殿町43 [MAP]
時間 :9:30~18:00
休館日:2025年12月31日(水)~2026年1月2日(金)
入場料:無料
スポット情報 >
【問合せ】公益社団法人 島根県観光連盟
TEL:0852-21-3969(平日のみ 9:00~17:00)

期間:2025年12月8日(月)~2026年3月31日(火)
休館日:2025年12月31日(水)~2026年1月2日(金)
小泉八雲と妻・セツが愛した地・島根で「ばけばけ」の世界を辿る。

松江の没落士族の娘 小泉セツ をモデルにした物語。 連続テレビ小説「ばけばけ」の世界観を体感していただけるドラマ展を開催いたします。
本展では、ドラマの世界観を一枚の地図に凝縮しました。 番組紹介のパネルや、ドラマの中で実際に使用された衣装や小道具、ドラマで登場したセットの写真をタペストリーで再現した、 フォトスポット等を展示。
ドラマの舞台の地である島根県で、「ばけばけ」の魅力を感じていただけます。
■場所:カラコロ工房B1Fギャラリー1
    (松江市殿町43 [MAP]
■時間:9:30~18:00
■入場料:無料
カラコロ工房詳細 >
【問合せ】公益社団法人 島根県観光連盟
TEL:0852-21-3969(平日のみ 9:00~17:00)
― その他のトピック ―

小泉八雲とセツゆかりの地マップ

【取材協力】小泉八雲記念館
【画像提供】[小泉八雲記念館] 小泉八雲とセツ肖像、小泉八雲肖像、小泉八雲記念館展示物(セツゆかりの品)、小泉八雲旧居写真 / [小泉家] 小泉セツ肖像

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